(感想) 映画「エイリアン: コヴェナント」を見て

エイリアン: コヴェナントを見た感想

 毎回、映画のストーリーについて最初に載せているのですが、長くなりそうなので後に載せます。(ほとんどネタバレに近いので見る人は注意を)
 私はエイリアンシリーズを見たことがなかったのですが、エイリアンシリーズの前日談ということで見に行きました。この作品は2012年公開の映画『プロメテウス』の続編でもあるみたいです。プロメテウスを見ておくとより楽しめると思います。私がこの作品を見た感想は、人間側に対してすごく絶望感を感じました。エイリアン側がすごく強いため、人はすぐ死ぬのにエイリアンはなかなか死にません。また、エイリアンの姿も絶妙に気持ち悪い形をしているので、なおさら緊迫感を味わうことができました。
 今作品はエイリアン誕生の話だったのですが、私は映画を見ながら人による創造とは、完璧な生物とは何なのだろうか、ということを考えさせらました。結局、エイリアンを生み出してしまったのは、間接的に人であったということがわかり、なぜエイリアンが完璧な生物とされたのかということも考えさせられました。気になる方は是非、劇場で見ることをおすすめできる作品だったと思います。また、続きがあるみたいなのでとても楽しみです。
 それでは、以上となります。

ストーリー

プロメテウス計画の出発前、男性型のアンドロイドが起動し、ミケランジェロの彫刻から自分をデヴィッドと名付ける。
2104年、植民船コヴェナント号は、冷凍休眠中の2千人の入植者と1千体以上の人間の胎芽を抱え、人類の新天地となる惑星「オリガエ6」に向けて航行していた。アンドロイドのウォルターが船を管理し、他の乗組員も休眠中だったが、ニュートリノの衝撃波を受け、船に甚大な故障が発生してしまう。休眠中の乗員は次々目覚めるが、船長のブランソンはカプセルの中で火災に遭い死亡、妻で人類移住計画責任者のダニエルズは悲嘆に暮れる。生き残った乗組員たちが船の修理をしている最中、突然雑音混じりの信号が受信される。解析してみると、歌のようなものが聴こえ、近くの惑星から何者かが発信したと断定された。発信源の惑星を調べると、オリガエ6より地球に近い環境の惑星だと判明する。ダニエルズは元の計画を遂行すべきだと反対するが、船長代理のオラムは調査隊を編成し、惑星の地表に降りることを決める。
オラム、ダニエルズ、ウォルター、生物学者のカリン、科学者のファリス、武装した護衛部隊のロープ、コール、ハレット、レドワード、ローゼンタール、アンカーの10名が着陸船で惑星に降下し、調査を開始する。惑星は予想通りの自然豊かな環境で、地表では麦のような植物が自生していたが、何故か動物や知的生命体の姿はまったく確認できなかった。やがて一同は、信号の発信源である朽ちた宇宙船を発見し、内部の探索を始める。その中でダニエルズは「エリザベス・ショウ」と名前が書かれたドッグタグと写真を発見した。彼女こそ11年前に地球外探査のため出発し、消息を絶ったプロメテウス号の乗組員の生き残りであり、人類がこの惑星に到達していたことが分かった。一方、オラム達と分かれて生物調査を行っていたカリンに同行するレドワードが、休憩中に何かを踏んだ拍子に黒い胞子が舞い上がり、気付かないうちに耳の中に侵入、皮膚の下に潜り込む。レドワードはやがて体調を崩して吐血し、カリンは彼を診断するため、着陸船に引き返す。時を同じくして、宇宙船の内部を探索していたハレットの鼻孔にも、同じ黒い胞子が潜り込む。
着陸船ではカリンとファリスが悶え苦しむレドワードを必死に看護しており、彼の衣服を脱がせたファリスは彼の背中の皮膚の下で何かが蠢いているのを見て、それが未知の感染症であると瞬時に察する。恐怖に慄いたファリスは、全身を激しく痙攣させるレドワードと、彼の吐血を浴びてしまったカリンの2人を医療室に閉じ込めてしまう。カリンはドアを叩いてロックを解除するよう助けを求めるが、彼女の後ろでは幼体(ネオモーフ)がレドワードの背中を食い破り、出現する。ネオモーフはカリンを殺害し、ドアのガラスを破壊してファリスにも襲いかかる。彼女は武器庫からショットガンを取り必死の反撃を行うが、乱射した弾が可燃物タンクに当たり、激しい爆炎が上がる。
その時、騒ぎを聞きつけた調査隊が帰還するが、その瞬間、彼らの目の前で着陸船は大爆発を起こす。火だるまになったファリスが船内から転がり出てきて絶命し、調査隊は絶望に包まれる。その上、今度は黒い胞子に蝕まれたハレットが喉を押さえて苦しみ始め、やがて彼の口を突き破って2体目のネオモーフが出現する。ネオモーフは耳障りな産声を上げ、素早く夜闇に消えていく。一方、コヴェナント号で待機していた操縦担当のテネシー、アップワース、リックスの3人が、調査隊との音信が途絶えたことを不審に思うが、通信が途絶え正確な状況は把握できなかった。
完全な夜を迎えた地表では、調査隊がコヴェナント号との通信を試みるが、嵐が発生したため電波の状態が悪く救助を要請できない。無線に向かって叫ぶダニエルズのすぐ傍の草むらが急に揺れ始め、そこから成長したネオモーフが彼女に襲いかかる。咄嗟にダニエルズを庇ったウォルターの腕をネオモーフは食いちぎり、彼を吹き飛ばす。ネオモーフに向けて護衛部隊たちは発砲を始めるが、驚異的な俊敏性と凶暴性に翻弄され、アンカーが一瞬にして頭部を粉砕され殺されてしまう。どうにか一斉射撃で倒した後、着陸船の爆発から逃れた2体目のネオモーフがローゼンタールに襲いかかる。もはや絶体絶命と思われた時、1発の閃光弾が打ち上げられ、ネオモーフは退却していく。調査隊を助けたのは、かつてプロメテウス号に随行していたアンドロイドであり、ウォルターと同じ容姿をしたデヴィッドであった。
デヴィッドはおびただしい数の黒い謎の死体が散乱する地帯を抜け、自身の研究施設に調査隊を案内する。生き残ったダニエルズ、オラム、ウォルター、ロープ、コール、ローゼンタールの6名は、コヴェナント号が救助に来るまでの間、彼と行動を共にすることを決める。デヴィッドは同型であるウォルターを自室に誘い、親密になったところで、自分がこの惑星に来たいきさつと、自らを修復してくれたショウが到着時の事故で死亡し埋葬したこと、人類の限界と新たな生命の研究を続けていた旨を話す。しかし、ウォルターはその考えを理解せず危険視したため、デヴィッドは一瞬の隙を突いて彼の機能を停止させてしまう。
戦いで腕を負傷したローゼンタールは1人、調査隊から離れて水場で身体を洗い始める。そこへ背後から人の背丈まで急成長したネオモーフが現れ、彼女に襲いかかる。ローゼンタールが戻らないことを不審に思ったオラムは、ライフルを手に水場へ向かう。するとそこには、彼女の食いちぎられた死体と、ネオモーフの成長を喜び手懐けようとするデヴィッドの姿があった。すべては彼の罠だったと察したオラムは、ライフルでネオモーフを射殺し、デヴィッドに銃口を向ける。
やがてデヴィッドの恐るべき計画が判明する。プロメテウス号の事件から生き延びたデヴィッドは、異星人(エンジニア)の母星を目指して宇宙船で向かい、彼らが作り出した病原体(黒い液体)を意図的にばら撒き、エンジニアの原住民や動物を全滅させた。やがて、エンジニアの建物に作った研究施設で黒い液体を用いた遺伝子操作をエンジニアやネオモーフの身体で繰り返し、滅びゆく人類に代わる「完璧な生命体」の創造を目指して研究を行っていたというのだ。レドワードとハレットが感染した胞子もその結果生み出されたものであった。また、事故死したとされたショウも実際には実験体とされていたことが判明し、施設内に保存されたその遺体は変わり果てた姿になっていた。デヴィッドは彼女の身体を宿主として利用し、遂にゼノモーフ(エイリアン)を創造したのだった。そして意図的に信号を発信し、宿主となる生身の人間が訪れることを待っていた。
デヴィッドの策略にかかり、卵(エイリアン・エッグ)の培養室に連れていかれたオラムは、そこで誕生したフェイスハガーに襲われ、宿主とされてしまう。やがて彼の胸を突き破り、ゼノモーフが誕生する。その頃、研究施設の機器を利用してコヴェナント号との通信に成功したロープとコールは仲間を呼びに向かうが、そこでローゼンタールとオラムの死体を発見する。その最中、培養室から逃げ出した1匹のフェイスハガーにロープが襲われる。コールがすぐさまフェイスハガーをナイフで剥がして助け出すが酸性の血液が漏れ、ロープは頬に大火傷を負ってしまう。更にその背後に成体まで成長したゼノモーフが姿を現しコールが食い殺され、ロープは泣きながら必死に逃げ出す。
脱出の準備をするダニエルズにデヴィッドが襲いかかり、彼女も宿主にしようと目論む。しかし、そこへ機能停止したと思われていたウォルターが駆けつけ、彼を抑え込む。ウォルターはデヴィッドより改良されたモデルであったため、バックアップを使って復旧できたのであった。2人が戦っている間にダニエルズとロープは研究施設を脱出し、上空から現れたテネシーの操縦する作業船に乗り込む。そこへデヴィッドを倒してきたというウォルターも合流し脱出しようとするが、追いかけてきたゼノモーフが乗りかかってくる。ダニエルズは決死の覚悟で船外に出て対峙し何とかこれを撃退、コヴェナント号へ帰還する。
これにて一件落着と思い、生存者たちは冷凍休眠に入るまでの穏やかな時間を過ごす。しかし、異常事態を知らせるAI「マザー」の声に従ってダニエルズとテネシーが医療室に向かうと、治療を受けていたロープが死亡していた。惑星でフェイスハガーに襲われた際にゼノモーフを産みつけられていたのだった。ゼノモーフはコヴェナント号の船内に身を潜めて急成長し、シャワー室で無防備に逢引していたアップワースとリックスを惨殺する。ダニエルズとテネシーは、監視室のウォルターによるサポートのもとで死闘の末、ゼノモーフをテラフォーミング・ベイに誘い出して隔壁を開き、車両ごと宇宙空間へ放り出すことに成功する。
当初の惑星植民地化計画を続行するため、生き残ったダニエルズとテネシーは最終目的地となるオリガエ6を目指して再び冷凍休眠に戻る。休眠カプセルに入ったダニエルズはふとウォルターにブランソンの話をするが、彼は不敵な笑みを浮かべるのみであった。その正体は惑星でウォルターを破壊して彼に成りすましたデヴィッドであった。そのことに気付いたダニエルズは悲鳴を上げ暴れだすが既に遅く、そのまま休眠モードに入ってしまう。
こうしてコヴェナント号の支配に成功したデヴィッドは、体内に隠していたフェイスハガーの胚が入った容器を取り出し、人間の胎芽が冷凍保管されているキャビネットにしまう。新天地への到着を待つ入植者たちが冷凍休眠中の船内で、デヴィッドの新しい計画が始まった。
引用:wikipedia(エイリアン: コヴェナント)